看護師

看護師歴10年目が考える看護師のやりがいとは?

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看護師のやりがいとは

 

はじめまして、今回が初投稿になる広島県在住のnapinです^^

私は新卒から6年、県内でも大きな総合病院に勤めました。

結婚出産を経て、今また場所は違いますが、看護師として働いて4年になります。

看護師ってどんな仕事だろう?看護師のやりがいは?など、今から看護師を目指す学生さん、または、近い未来、実際に現場で働く予定のある看護師さん、不安や期待にあふれているであろう方々に、何かメッセージがとどきますように。

この度は、看護師の仕事のハードの部分ではなく、ソフトの部分について、大切にしてもらいたいことの一つを取り上げます。

 

看護とは、病気を看るのではない

看護師を一言でいうと、自分に価値が見出せる素晴らしい仕事、と私は言うと思います。実は私は総合病院に勤めたあと、転職しました。

養護教諭の免許を生かして、教育現場で勤めたことがあります。

そのときも看護師とは違うやりがいを見出しましたが、逆にその時、さらに看護師の魅力を再確認しました。

 

看護師は、対象が患者さんです。

そして患者さんと一言で言っても、患者さんは最初から患者さんではありません。

毎日仕事を真面目にして、家族がいて、未来を思い描いて、病気になった自分を想像もしなかったと思います。

看護師のなかでも、それを理解して看護をしている人は少ないかもしれません。

なぜなら、入院してきた瞬間、不特定多数の「患者さん」として同化するからです。

 

私はよく思います。

看護師という仕事は、病気を看るのではなく、その人を看るのだということを。

それを知っているのと知らないのでは、関わり方は全く変わるということを。

 

患者さんではなく、その人を理解することの大切さ

看護師のやりがい3

私が担当した患者さんの一人、Aさんのお話をします。

Aさんは私にとって忘れられない患者さんです。

まだ新人だった頃、Aさんと出会いました。

 

Aさんは60代の男性、仕事は一生懸命こなし、家族をしっかり養っていましたが、

反面不器用でストレスを溜めやすく、アルコールとギャンブルに頼ることで、どうにか自分のバランスをとっている人でした。

 

私が担当だとわかり、Aさんは私をとても頼ってくれました。

次第に、Aさんと奥様は、私を見るたび、「ホッとするよ」と言ってくれるようになりました。

 

アルコールが原因で体を壊し、肝硬変から肝がんに移行したAさん。

入院中は、下痢が続き、感染症にかかり、苦しんだAさん。なぜかしら、全く違うAさんに私は次第に父を重ねるようになりました。

がんは肺にまで転移し、最期は呼吸困難で亡くなったAさん

 

父もまた、アルコールに溺れ、パチンコにのめり込んだ人

Aさんと同じく不器用で「ありがとう」も「ごめんなさい」もなかなか言えない人

 

私は父をある程度理解していたので、Aさんの無口で何を考えているのかわからないところは理解できました。

寝たきりになって下痢でナースコールを押すときは、必ず体を浮かせてくれた優しい性格や、私をまるで娘をみるかのように見守る眼差しなど、

私にはAさんの細かな感情の変化が手に取るようにわかりました。

 

看護師は病気をみるのではなく、その人を見るのだということを、私はAさんから学びました。

Aさんに父を重ねたことで、よりAさんを理解できたのです。

無口に微笑むとき、「あの患者さん、なにもいわないからわからない!」ではなく、Aさんなりに今考えていて悩んでいるのだな、もう少し待とうかな、とか。

下痢で体を浮かせているとき、「体浮かせたらオムツから漏れるでしょ!」ではなく、これ以上お尻につかないように気を使い、汚いことをさせて申し訳ないと気にしているんだな、など。

娘を見るような眼差しは、きっと入院が心細くて、不安いっぱいなんだな、でも私を見ると少しは癒されるのかな、とか。

そう理解するたび、口から出てくる言葉は、不特定多数の患者さんとしての理解した時の言葉より、より個別的で具体的なものになります

 

例えば、「今、考え中なのかな?また自分でも気持ちがわかったら、奥様にでもいいし、私を呼んでもいいので教えてくださいね。」や、

「Aさん、ありがとう!しんどいのに体浮かせて待っていてくれたんですね。Aさんほんと優しいですね。」など。

きっとAさんも理解してもらえてるという思いが、より医療者への信頼関係を強くし、私を娘のように慕ってくれ、さらに治療が円滑になっていったと思います。

 

看護を通して、自分自身を理解する

このように、自分の考えたことや患者さんとの関係がうまくいったとき、すごく看護が楽しくなり、自分を誇りに思えるのです

毎日の小さなことでも、その人を理解しての言葉が口から出たとき、そしてその言葉で患者さんの顔や心が緩んだな、とわかったとき、とてもうれしく、気持ちが高まります。

 

人の顔色ばかりみて、人の言動に敏感で、ストレスを溜めてばかりだった幼少期。

自分の考えに自信がなく、ちっぽけだと自分を責めてばかりいた思春期。

自尊心が育っていないと気づいた青年期。

けれど、看護師という仕事をめざし、その仕事を通して、私は今までの人生が決して無駄ではなかったと分かりました。

アンテナを張れることができる才能だと理解できてからは、存分にその力を発揮しようと思いました。

そして、患者さんの気持ちに添えたとき、自尊心が少しずつ積み上がっていくのを感じたのです。

つまり、看護を通して、私も価値がある人間だと自分を褒めてあげることができたのです。

そんな意味で、看護師とは私にはとても相性の良い仕事だと思います。

患者さんにしても自分を理解してくれようとする看護師は貴重だと思うし、私からしてみれば、患者さんに頼られたり、笑顔を見せてもらえるのは自分の自信になるのです。

 

まとめ

看護師のやりがいはなんですか?その質問にはいろいろな答えがあると思います。

金銭面のこと、ライフワークバランスのこと、経験年数が上がると、後輩を育てることがやりがいになる人もいると思います。

けれど、看護師をしている人は、患者さんのありがとうがききたくて、笑顔が見たくて、それをやりがいにしている人が多くを占めるのではないでしょうか

誰かの役に立つ、自分のしたことで誰かが心に温もりを持つ、そういったことの繰り返しは、人として大変幸せなことだとおもうのです。

なぜなら、「ありがとう。」や「あなたがいてくれて良かった。」は、人の心にまっすぐ届く、魔法の言葉だからです。

そして、そんな言葉をもらうと、人の心はどんどん育ち、自分を信じ、自分が価値のある存在であることを再確認できるのです。

少なくとも私はそうだし、看護師をしていて、私はとても幸せです。

まだまだ私は未熟なので、後輩を育てることにやりがいを見出すことよりも、この素晴らしい看護の世界を心ゆくまで味わい。

患者さんのために、自分のために献身的に取り組むことにやりがいを感じています。

 

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